若林菜穂個展
「paradoxial sleep」
2022年12月25日(日)・26日(月)・27日(火)
13:00-20:00
会場:25時 (西東京市ひばりが丘)
アクセス 西武新宿線・田無よりバスで15分
西武池袋線・ひばりヶ丘駅よりバスで15分
駐車場一台有・要予約
※ご来場予定の方は予約フォームよりお申し込み、またはinfo@oarpress.comまでご連絡ください。詳しい住所はご予約時にお伝えします。
※お時間の都合が難しい場合は可能な範囲で応対いたします。
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昨日より前のことは結構ぼんやりしている。
それでも時おり、思い出すことがある。だが、それは本当に以前のことを思い出しているのか、記憶を元手に新しく作り出したことなのか、判然としない。
もしかするとその両方で、過去に思いを巡らせながら、新しい記憶を作り出しているとも言える。どのみち過ぎ去った時を再現することはできない。たったの一秒前でも。
今日も思い出しているつもりで、あたらしい記憶を作り出す。
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この度、個展「paradoxical sleep」を開催致します。この展示は2022年の1月にoar pressより出版したアーティストブック日々草から派生して生まれた、絵画作品の展示です。
日々草は普段の絵画制作の下絵にも使っているコラージュと、文章を組み合わせて作った一冊です。複数の紙が綴じられている形状や、一方向にめくっていく特質に合わせて、「時間の流れを感受すること」がテーマになっていたと、私自身は思います。
人は一生というものによって貫かれた時間の中に生きているそうですが、その時間の全体をいっぺんに確認することはできそうにありません。時間は、日によって長くも短くも感じられますし、記憶の抜け落ちや取り違えもありますから、どうも一定のようには思えないのです。それでもわたしは頭の中と現実とを行ったり来たりしながら、一生らしいものを作り出そうとしているのだと思います。
普段の絵画作品にもこういったことは反映されているものでしょうか。今回は日々草という本と、絵画作品とを同時に、ゆっくりと見ることができる展示となっております。
年末でお忙しい時期とは思いますが、ご高覧いただけますと幸いです。
できる限り在廊予定ですので、お会いできたらうれしいです。
若林菜穂
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撮影:三熊將嗣
企画・主催:oar press
会場提供、協力:25時 (木下理子)